教員紹介

ドイツ語担当教員の紹介

教養教育院のドイツ語授業は、専任・非常勤合わせて20名以上の教員が担当してます。このページでは、8名の専任教員を紹介します。

 


P_3 成田克史  

私の専門分野は音声学、つまり発音の研究です。学生時代、ドイツ語の R の発音について卒論を書くと言うと、先輩から「ほう、それで書けるなら、残り25文字で25の論文が書けるな」と皮肉られました。もちろん、アルファベッ トでは文字と発音に一定の対応関係がありますが、文字で表せない部分に音声学の面白さが隠れています。そのひとつがイントネーションです。今はどんな場合 にどんな抑揚をつけるのがドイツ語らしい発音なのかを探求しています。 ドイツ語はつづりと発音の関係が明確であるほか、語の配列が整然としているなど、「よくできた」言語です。決まりごとが多くて難しいという人もいます が、決まりが多いということは、それを守ればたいてい正しい文ができるということです。外国語の勉強には、理解する、覚える、使うという三つのステップが あります。ぜひ使ってみてください。何かドイツ語で言ってやろうという気持ちがあれば、知識は自然についてきます。

       

 


P_5 藤井たぎる

○自分の研究分野について: 最近あれこれ頭をひねっているのは、西洋音楽の構造と資本主義の仕組みの相同性についてです。調的和声というコード進行に基づく音楽のつくりは、まるでマルクスの価値形態論のようですし、シェーンベルクやベルクの12 音技法に至っては、“価値の増殖”を音符で表象しているかのようです。西洋音楽史は資本主義の発展と不可分であるということなのでしょう。

○自分とドイツ語の関わりについて: 高校生のとき、まるでハードロック並みの爆音で、ステレオでドイツ・ロマン派の巨匠ワーグナーのオペラを聞きまくっていたのですが、それが思 えばドイツ語との最初の出会いでした。いまだにドイツ語と関わっているのは、ワーグナーの毒がそれほどに強かったということなのかもしれませ ん。

○ドイツ語やドイツ語圏の国々について:おすすめする点やとっておきのスポットをひとつだけ。 ウィーン国立歌劇場最上階のガンツ・ザイテ(Ganzseite)と呼ばれるチョー端っこの席。ほぼ1000円で座れる席です。舞台がすべて見渡せるわけではないですが、その代わりオーケストラ・ピットの中はよく見えるし、オーケストラ の音も歌手の声もよく通るので、大好きな場所です。 地元のオペラおたくがよく座っている場所なので、彼らの反応(ブラボーやブーイング)を見ているだけも楽しくなります。


P_6 西川智之

今の若い人達を見ていると、しっかりした目的意識を持って大学に入ってくる人が多いので感心します。私の出身大学は、医学系などは例外でしたが、当時は入学試験は文系・理系という区別しかなく、2年生の夏休み頃、進学先として希望する専攻を決めるという制度でした。私は将来の職業なども全く考えず、「文学や思想・哲学と関係のあることを勉強したいな~」くらいの漠然とした気持ちで、ドイツ文学専攻を選びました。英語は得意ではありませんでしたし、ドイツ語もそれほど一生懸命勉強していたわけでもありません。そんな人間が、大学でドイツ語を教えているわけですから、人生不思議なものです。ドイツ語というと何となく硬くて、あまりおしゃれなイメージがないかもしれませんが、今思うと、私のような不器用な人間とは相性がよかったのかもしれません。 外国語を学ぶことは、外国の文化や社会を知るだけでなく、自分の国の文化・社会を見直すきっかけにもなります。感受性の強い若い人達には、外国語学習を通じていろいろな経験をしてもらいたいと思います。

 

    ウィーンのユニークな信号   緑と赤のアンペルマン        アンペルマンショップ

               イースターのショウウィンドー

  ユーロシティーモーツァルト号       象が蹴っても壊れない自販機?

                   切符は自分で改札を!ドアは自分で開けましょう!  ベルリンの2階建て路線バス


P_7 古田香織

一つの単語がくっついたり離れたり、いろんな形に姿を変えたり…。知れば知るほど興味深いドイツ語に学部時代は毎日夢中でした。大学4年生のときにドイツに留学し、ますますドイツ語の魅力に取り付かれ、同時に、ドイツ語圏の文化にも魅了されて行きました。ヨーロッパの中にあって、周囲の様々な言語や文化の影響を受けながらも自分自身の居場所をしっかり確保しているドイツ、オーストリア、スイスのドイツ語圏の国々、そこにはドイツ語の響きとともに奏でられる色々なハーモニーがあります。それぞれの地域で使用されるドイツ語のバリエーションの面白いハーモニー。いたるところにちりばめられた音楽をはじめとする芸術の香りの素晴らしいハーモニー。それぞれの歴史を代表する様々な建築物の絶妙なハーモニー。古き伝統と新しい息吹とが見事に表現されている陶磁器の美しいハーモニー。何種類ものハムやソーセージ、ビールにワイン、私たちの食欲に十分答えてくれるハーモニー。みなさんも、ドイツ語の学習を通して、色々なハーモニーを楽しんでみてください。


P_8 山口庸子

もともと詩が好きでしたが、大学1年生のとき、ホロコーストを生きのびたパウル・ツェランの詩を読んでショックを受け、ドイツ文学を専攻することに決めました。その後、ベルリン自由大学に留学したとき、モダニズムの文学作品に出てくる舞踊イメージに興味を持ち、時代背景を調べているうちに、社会のなかで舞踊や身体文化が果たす役割について考えはじめ、現在に至っています。2006年に出版した『踊る身体の詩学』(名古屋大学出版会)は、ドイツ語圏の舞踊と文学の相互的関係についての研究をまとめたものです。最近は、舞踊だけでなく、体操などの身体文化や、人形劇も研究の対象にしています。カラー写真は、イタリア語圏スイスのアスコーナという町です。マッジョーレ湖のほとりにある、風光明媚な土地で、丘の上に、かつてはドイツ語圏から来た芸術家や神秘主義者の集うコロニーがあって、モダンダンスの聖地でした。ちょっと不思議な雰囲気のところです。

 


P_9 中村登志哉

私の専門は国際政治学で、ドイツの現代政治と外交・安全保障政策は主要研究テーマの一つです。このため、私は日頃この専門分野に関するドイツ語に接しています。欧州連合(EU)の主要国であるドイツの政治を理解したい、ドイツ語のニュースが読めるようになりたい、と考える学生諸君がいたら、私が担当する「中級ドイツ語」ではドイツ語ニュースに触れる機会を多く設けています。ドイツ国際放送(Deutsche Welle)による、ドイツ語学習者のためにやさしくリライトされたニュースを通じてドイツ政治への理解を深めましょう。また、ドイツに行く機会があったら、是非ベルリンにあるドイツ連邦議会(国会議事堂)を訪れて見てください。さまざまなドイツ近現代史の転換点となった場所であり、現在の政治の中心となっている場所です。前もってオンラインで予約すれば、館内ツアーに参加することができます。


P_10 Markus RUDE

私はカールスルーエ大学とライス大学で電気工学を学び、カールスルーエ大学で情報学の博士号を取得しました。1995年から日本の筑波大学でロボット科学の研究を続けると同時に専門英語を教え、言語教育に興味を抱くようになりました。それ以来プロソディック・ライティングを開発し続けています。それは直感的な方法で話し言葉のイントネーションを可視化する手法です。音声学、特に韻律学は私の今日の中心的な研究分野です。これらの方法で私はこれまで独協大学と筑波大学で、そして2011年よりここ名古屋大学でドイツ語を教えています。私は大学院生の為のアカデミック・ライティングの授業に携わり、また留学生センターでドイツ語ランチを開催しています。景観が美しい場所としてヨーロッパのアルプスとミュンヘンの街をおすすめします。ミュンヘンの街はどこか名古屋と似ています。両都市にはともに大きな車メーカーがあり、また両都市はアルプスに近いです。

    


  Marcus CONRAD

私はMarcus Conradです。ドイツザクセン州にあるエルツ山脈の近くの町、ケムニッツで生まれました。学生時代はケムニッツ、フランスのトゥールース、ハレでドイツ文学と哲学を勉強しました。専門分野はドイツ文学で、特に17世紀から20世紀にかけての近世以降のドイツ文学です。ヨーロッパ文化史における、18世紀の啓蒙主義時代のドイツ文学に重点を置き、文学とその他の学問、そして、社会との関係性を研究しています。

残念ながら、私はまだ日本語が上手ではありません。しかし、これからも勉強を続けていくつもりです。日本語は、ドイツ語とは全く異なった言語システムを持ち、習得は容易ではありません。特に難しいのは、大人になってからの漢字学習だと思います。一方で、日本人がドイツ語を学習する時に一番難しいと感じることは、おそらく名詞や動詞の語形変化でしょう。私は授業をドイツ語で行います。そして、時々英語を使って説明します。理論的な言語構造を学びながら、外国語学習者にとって最も重要な言語運用能力を高めていけるように授業をしていきたいと思っています。